ベビーウェアリングやだっこ、おんぶに関するニュース

スリング・抱っこひもの安全性に対する警告について(米国)メーカー各社が声明を発表
メーカー各社が共同で声明を発表(米国)/2010年3月11日
ベビースリングは千差万別:スリング・抱っこひもの安全性に対する警告についてメーカー各社が声明を発表

ベビースリング・抱っこひもの安全性に対する警告及びAP 通信の報道について、メーカー各社が共同で声明を発表
PRWEBスリングメーカーリリース(英文):こちら

(PRWEB) 2010 年3 月11 日--「袋型」ベビースリングに対して米国消費者製品安全委員会(以下CPSC)が警告を発表し、米国消費者同盟も懸念を表明していると、AP 通信が報じました。これを受け、協賛各社は共同で、スリングおよび抱っこひもに関して消費者に注意を喚起すべく、安全な商品と危険な商品の違いについて、以下の声明を発表しました。

子守帯は1960 年代に西洋諸国で使われるようになり、その便利さから、やがてアメリカの消費者の間にも広まりました。しかし、さまざまなタイプや品質レベルのスリングや抱っこひもが数多く製造されたため、なかには安全性に不安のあるものも市場に出回っています。現在、危険との指摘を受けているスリングは「袋型」と呼ばれるタイプのものです。「袋型」スリングは深めの袋状の部分に赤ちゃんを入れるため、赤ちゃんの姿勢がC 字型に曲がってしまい、呼吸ができなくなる場合があります。また、袋の部分を縁取る伸縮性の布が赤ちゃんの顔を覆って、呼吸を阻害してしまう恐れもあります。構造上、赤ちゃんの顔が抱いている人に密着して、窒息することも考えられます。

これに対して、赤ちゃんを入れる部分が浅いポーチ型のスリングやリング付きスリング、抱っこひも、ラップ型スリングは、正しく使えば赤ちゃんの体勢を適切に保ち、ぴったりとフィットします。製品はすべて開発メーカーの社員をはじめ、子どもを持つ親が設計、開発し、実際に試用した上で商品化されたものです。これらのスリングや抱っこひもは余計な細工を施さず、シンプルな構造でられています。このような安全なスリングや抱っこひもを製造している研究熱心で安全意識の高いメーカーが、この声明に協賛しています。

スリングや抱っこひもの人気が上昇するとともに、小規模メーカーも市場シェアを拡大してきました。こうした小規模メーカー製品のなかには、消費者から危険情報が寄せられたものがあり、数年前から米国幼児製品生産者協会に製品基準の制定が求められていました。小規模メーカーの商品は、当初から手芸愛好家が趣味で制作している、乳幼児向けの商品に不向きな素材が使われているなど、危険視する声があがっていました。また、小児科の看護師M’liss Stelzer(マリス・ステルツァー)が行ったスリング内の酸素供給量に関する実験結果により、乳児の死亡と「袋型」スリングとの間に相関関係がある可能性が示唆されたため、さらなる研究が望まれるとともに、早急に基準を制定する必要に迫られています。

こうした状況を受け、世界最大の規格制定機関である米国試験・材料協会(ASTM)は、スリング・抱っこひもの安全性を検討する分科会を立ち上げました。ASTM の分科会にはメーカー、消費者の代表、CPSC の委員を含むアメリカとカナダの関係当局者らが参加し、2 年前から基準の草案を作成しています。この間にも乳児の死亡事故はさらに発生し、この声明の冒頭で引用した記事を書いたAP 通信のJennifer Kerr(ジェニファー・カー)記者は、いずれも「袋型」スリングが原因との見方を示しています。そうした背景から、今回CPSC が警告を発表しました。

きちんと設計された子守帯は安全であることはもちろんですが、正しく使用することでほかにも利点があります。良質のスリングや抱っこひもを使うことにより、生命が救われた事例があるほか、健康を増進する、あまり泣かなくなる、知能の発育を促す、母乳を飲ませやすい、きずなが深まるなどの利点があるという研究結果も報告されています。これらの点についてより詳しく知りたい方は、Urs A. Hunziker(ウルス・A・フンツィカー)医学博士とカナダ専門医協会のRonald G. Barr(ロナルド・G・バー)外科学医学博士の論文『Increased Carrying Reduces Infant Crying: A RandomizedControlled Trial(子守帯の使用による乳児泣きの減少: 無作為比較実験)』をご確認ください。ほかにもFierce Mama(フィアース・ママ)のブログに投稿されたSarah Kaganovsky(サラ・カニャノフスキー)の「Saving My Baby(赤ちゃんを守る) 」やMaria Blois(マリア・ブロワ)博士の著書『Babywearing(抱っこのすすめ)』も参考になります。

また、抱っこされて、警戒レベルの低い安静な環境で心地よく育てられた赤ちゃんは、抱っこされないで育てられた赤ちゃんよりも言語の発達や知能の発育が優れているとの研究報告もあります。抱っこされるとよく眠れるようになり、母親に密着していることでお乳を飲みたいなどの欲求が素早く伝わり、すぐに対応できるという利点もあります。このように、ベビースリングや抱っこひもは、昨今言われているようなファッションアイテムとしてではなく、赤ちゃんにとってのメリットが長年にわたって実証されている必需品なのです(参考:La Leche League International(母乳育児支援団体ラ・レーチェ・リーグ・インターナショナル))。

赤ちゃんをスリングで抱っこすることにはこのような利点があるので、「袋型」スリングの事故が原因で、スリングそのものを危険とみなすべきではありません。この声明に協賛するメーカー各社は安全なスリングや抱っこひもを製造しており、基準の制定にも積極的に関わって安全な商品の設計に努めています。ASTM 分科会のKristen DeRocha(クリスティン・デローチャ)委員長は「アメリカの消費者の意識を高めるよい機会だと思っています。どのスリングや抱っこひもを買えばよいのかという情報を提供するだけでなく、スリングを使って子ども、とくに赤ちゃんを正しく抱く方法を親や保護者に伝えていきたいと思います」と話しました。CPSC の警告に関するAP 通信の報道は、スリングや抱っこひもの人気の裏づけであり、消費者に正しい使い方を知らせる必要性を物語っているといえます。

保育者やこれから親になる人たちの参考として、正しい抱き方を学べるウェブサイトをいくつか紹介しておきます。TheBabywearer.com、SNSサービスFacebook(フェイスブック)の抱っこひもの安全性についてのファンページ、Mothering.com、LaLecheLeague.org(ラ・レーチェ・リーグ)など。

この声明の協賛社は以下のとおりです。Hotslings(ホットスリングス)、Maya Wrap(マヤラップ)、 Moby Wrap(モビーラップ)、Wrapsody(ラプソディ)、Gypsymama(ジプシーママ)、Together Be(トゥギャザービー)、Kangaroo Korner(カンガルーコーナー)、Taylormade Slings(テイラーメイド・スリングス)、Scootababy(スクータベビー)、Bellala Baby(ベララベビー)、Catbird Baby(キャットバードベビー)、SlingEZee(スリングイージー)、ZoloWear(ゾロウェア)、HAVA(ハヴァ)、SlingRings(スリング・リングス)、Sakura Bloom(サクラブルーム)

翻訳:株式会社ファンシ 日本輸入総代理店株式会社ファンシ Hotslings/ホットスリングス
※この日本語のリリースは株式会社ファンシ様の許可を得て掲載しています。無断複製・転載を禁じます。
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米国消費者製品安全協会の警告について
抱っこ紐の回収に関して/2010年3月10日
アメリカ消費者製品安全協会は、だっこひも「スリングライダー」(商品名)について、使用上の警告を発表しました。(下記、CPSC および HCからのニュース参照)
首がすわっていない乳児については、頸部が過度に前屈しないように注意して、常に児の顔色を使用者が確認できるよう留意すべきとし、商品は発売元にてリコールを始めた。


この商品はベビースリングとして販売しているようですが、日本国内のベビースリング業者の団体である日本ベビースリング協会ではこの商品のように両手を離して使えないまたは密着できずに不安定になるものはベビースリングとしては認めていません。またこの商品による事故は定頸前の乳児が抱っこ紐の中で丸くなりすぎてしまうことによる呼吸困難が原因とされていますが、日本でのベビースリングの使い方は新生児であっても縦方向に抱っこして密着するように説明されていることから、同様の事故は起こらないと思われます。
CPSC および HCからのニュース/だっことおんぶの研究所翻訳
米国U.S. 消費者製品安全委員会 www.cpsc.gov
カナダ保健省 www.hc-sc.gc.ca

2010年3月24日 即時発表 発表番号10−177
以下の発表は米国、カナダのCPSCが発表したものであり、特定の商品についてリコールとその理由を明らかにしています。
スリング全般の危険性を指摘しているものではありません。
日本国内では日本ベビースリング協会が中心となって2003年より安全なスリングの使い方について議論を重ね、加盟業者は医療情報を共有しています。
CPSCが回収対象としただっこひもはbag-slingと呼ばれる、袋型のスリングです。(写真参照)


Infantino社、 SlingRider Baby Slingのリコール発表、乳幼児3人死亡報告

ワシントンDC−米国消費者製品安全委員会(CPSC)とカナダ保健省は、カリフォルニア州サンディエゴに本社を置くInfantino社と共同で、同社の乳幼児用スリング、SlingRiderとWendyBellissimoの無償交換を発表した。
米国内で100万個、カナダで1,500個の商品が対象となる。CPSCは消費者に対し、これらの商品を生後4カ月以下の子どもに使う場合、窒息の恐れがあるため、使用をすぐにやめ、無償交換についてInfantinoに連絡を取るように呼びかけている。
CPSCでは2009年これらのスリングでの死亡事故を3件報告を受けれいる。1件はペンシルバニア州フィラデルフィアで生後7週目の乳児、1件はオレゴン州サ?ラムで生後6日目の新生児、1件はオハイオ州コネチカットで生後3か月の乳児である。
Infantino社のInfantino SlingRiderは柔らかな生地のパッド入りショルダーストラップのついたベビーキャリアで(訳注:袋型のスリングとしている。英語表記ではbag-sling)、保護者や保育者が20ポンド(約9キロ)以下の乳幼児を抱えるために使用する。Infantino という文字がストラップのプラスチック製のスライダーに印刷されている。Infantino・SlingRider という文字と商品番号は当該ベビースリングキャリアの取扱説明・注意ラベルに印刷されている。
Wendy BellissimoブランドのスリングはBabies”R”Usで独占販売されており、スリングストラップの内側に「Wendy Bellissimo Media,Inc.」と商品番号3937500H7あるいは3937501H7が書かれたラベルが縫いこまれている。
Infantino社は米国およびカナダ国内のWalmart, BurlingtonCoat Factory, Target, Babies”R”Us, BJ’s Wholesale, 様々な乳幼児専門店やその他の小売店、およびAmazon.comのネット上で2003年1月から2010年3月までスリングを販売してきた。価格帯は25ドルから30ドル。商品は中国およびタイで生産されている。

消費者はリコール対象のスリングの使用をただちに中止し、Infantino社に連絡を取り、無償でWrap & Tie乳幼児キャリア、2 in 1Shopping Cart Cover、あるいは3 in 1 Grow & Play Activity Gymと交換をしてもらってください。
Jittery PalsRattleとの交換も可能です。
Infantino社の無料電話番号(866) 860-1361。平日の午前8時から午後4時の間に連絡してください。
あるいは、Infantino社のウエブサイトwww.infantino.comからも連絡可能です。

対象の商品を自分で修理しようとしないでください。

CPSC は今後もリコール対象の商品と直接関連して発生した事故や本商品のその他の問題が発生した場合の報告を求めています。事故等が発生した場合、CPSCのウエブサイトhttps://www.cpsc.gov/cgibin/incident.aspxで確認してください。
注:カナダ保健省の報道発表は以下のサイトでチェックしてください。http://cpsr-rspc.hc-sc.gc.ca/PR-RP/recall-retrait-eng.jsp?re_id=1001


CPSCからの追記:
2010年3月12日、CPSCは乳幼児用スリング(訳注:袋型スリング)に関する警告を発表した。
スリングは乳幼児に2つのタイプの窒息を引き起こす可能性がある。生後2、3カ月の乳児は首の筋肉が弱いため頭をコントロールできない。スリングの生地が乳児の鼻や口に押しつけられ呼吸困難となり1,2分で窒息してしまいます。さらに、スリングの中で乳児が丸まった体勢になってあごが胸部にむかって曲がっている場合、気道がふさがれ、十分に酸素が供給されなくなります。
乳児は助けを求めて泣くこともできず、徐々に窒息してしまいます。
CPSCは乳幼児用スリングの義務的基準の設定が必要だと判断した。
基準を作成する一方で、現在、CPSCの職員はASTMInternationalやInfantino社等の関連企業と共に有効な自主基準を早急に作成中である。
現在、乳幼児用スリングの安全基準はない。(訳注:アメリカおよびカナダの状況)